太陽光発電所の建設の流れ No.1

こんにちは。エネルギーインフラ事業部です。

エネルギーインフラ事業部では再生可能エネルギーの普及を目指して、主に太陽光発電所の開発、また一部仲介に取り組んでおります。
今回から、エネルギーインフラ事業部で取り組んでいる「開発」に焦点を当てて、近年の太陽光トレンドを踏まえた産業用太陽光発電所の建設手続きの手順について複数回にわけてまとめさせていただきたいと思います。

産業用太陽光発電所の建設に際して発生する流れを段階ごとにまとめると、大まかな手順は次の通りです。
1. 発電所を建設する土地を用意する。
2. 経済産業省で設備認定を取得する。
3. 電力会社へ協議を依頼する。
4. 工事会社に開発工事を依頼する。
以上が、とてもざっくりとした流れになります。

さて、それではそれぞれのステップに対して解像度を上げて見て行きたいと思いますが、今回は「1、発電所を建設する土地を用意する」ことに関してクローズアップしていきたいと思います。

1. 発電所を建設する土地を用意する。
太陽光発電はその特性上、建設する土地には地理的な制限要因が幾つか発生します。
まずはじめに、日当たりのよい土地である必要があります。ミクロな単位での日当たりもそうですが、マクロベースでも地域によって日射量は大きくばらつきがあるので、都道府県単位で見ていく必要があります。

NEDO 日射量データベース閲覧システム
NEDO 日射量データベース閲覧システム

例えば、NEDO
(“国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 New Energy and Industrial Technology Development Organization”)
で公開されている全国日射量マッピングがとても参考になるかと思われます。

NEDO日射量データベース閲覧システム
ここで、都道府県レベルではどこが日射量がよいかの参考になります。

次に、どの辺りの地域に建設するかの当たりが付いた段階で、ミクロに落とし込んでいきます。
太陽光発電に適した良好な土地の条件を挙げると、
① 平坦である
② 地目が第一種農地でない
③ 住宅街のなかでない
④ 周囲に太陽光発電所や変電所などがある
これらの条件を多く満たしている土地であればあるほど、比較的効率よく作りやすい状況であると言う事ができると思います。

それでは、ひとつずつ理由とともに詳細を追っていきます。

① 平坦である

滑落してしまった例
滑落してしまった例

太陽光発電は架台と呼ばれる足場を地中に打ち込み、その上にパネルを組む形です。従って、工事の関係もあり傾斜のある土地で建設することはリスクになる為、あまりお勧めは出来ません。 実は太陽光業界では、2012年のFIT発足より利益目的の業者が当時の高いFITに目をつけ、場所を選ばず乱立した経験があります。これにより、陽当たりのよい山の斜面などに無理矢理作った結果、樹木が伐採されることで地盤が緩み、大雨時に洪水や土砂崩れを起こしてしまうなどの問題が報告されるようになりました。
これを受けて、特に長野県で顕著ですが、一部の住民の中で太陽光発電所の建設に反対する動きが出ている地域もあり、特に斜面に建設することに関しては強い風当たりがあるようです。

② 地目が第一種農地でない
土地を探す際、その地目についても念頭においておかなければなりません。すべての土地には総務省が定める不動産登記法によって地目というその土地の用途を制限する拘束力が生じます。
主に目にすることが多いのは、田、畑、宅地、山林、原野、雑種地などが挙げられます。太陽光発電所を建設するに当たって、農地として定められる田、畑の土地を利用する場合には、地域の農業委員会から農地転用の許可を取得する必要があります。
ただし、農地には第一種と第二種のランクがあり、第一種農地を農地転用して太陽光発電所を建設するということはほぼ不可能であると考えてよいでしょう。また、農業振興地域における農用地の農地転用は許可されていないので、充分に確認しておく必要があります。
また、地目が山林の場合に、開発の初期の段階で土地の整地などが必要になってきます。これを実施する際、農林水産省に林地開発許可を受ける必要があります。これを済ませなければ、樹木の伐採・伐根は行えないので注意してください。

③ 住宅街のなかでない

反対運動の様子
反対運動の様子

ここ数年、一部の住民の間では太陽光発電所の建設に反対する動きがあります。その理由のひとつとして、先述したように場所によっては大雨時の洪水や土砂崩れを誘発するリスクを上げることが挙げられます。
この他にも、土地単価が安い地方の田舎に建設されることが多い為に、景観保護や環境保護、また突然に家の横に太陽光発電なる施設が立ち並ぶことへの不信感などから、近年、太陽光発電所の建設を規制する条例を掲げる市町村が増えています。
例えば、建設前に住民への説明会、協議を行う必要があったり、京都を代表とした重要文化財が近い地域などでは非常に強い制限が掛けられるなどが挙げられます。
従って、住宅地の真ん中に建設をしようとすると、周囲の住民とのトラブルが発生するので、建設したとしてもクレームが来たり、そもそも計画が頓挫するリスク高いといえるでしょう。

④ 周囲に太陽光発電所や変電所などがある
最後に、土地を探す目安としては近くに太陽光発電所や変電所がある土地、ということがひとつの指標になります。既に建設されているということは、比較的発電所建設に適している土地であると判断するひとつの要因になります。ただし、これには注意が必要で、その地域が太陽光発電所を建てることで大きな痛みを負ってしまっている可能性があり、その場合は地域住民との衝突は避けられないでしょう。
しかし、そうでなく、周囲が工業地域だったりして広大な土地が余っているなどの場合であれば、非常に有利な形で開発を進めることが出来るかもしれません。

以上の①~④の要件をすべて満たすような土地は既に開発されてしまっている後であることが多いので、バランスを見ながら、優先順位との兼ね合いで選定していくことが重要になってくるかと思います。

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それでは、今回の更新はここまでとさせていただきます。
次回は 2.経済産業省で設備認定を取得する。 に関して説明していきたいと思います。

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