太陽光発電所の建設の流れ No.2

こんにちは。エネルギーインフラ事業部です。

太陽光発電所の建設の流れ シリーズの第2回目の更新になります。
前回の更新では、太陽光発電所の 1. 発電所を建設する土地を用意する。 をテーマとして、土地選定の際に重要な項目や気をつけるポイントについて紹介いたしました。

今回は、その次のステップである、 「2. 経済産業省で設備認定を取得する。」 について注意点と流れを簡単に追っていきたいと思います。
1. 発電所を建設する土地を用意する。
2. 経済産業省で設備認定を取得する。
3. 電力会社へ協議を依頼する。
4. 工事会社に開発工事を依頼する。

太陽光発電所の活用用途としては大きく分けてふたつあります。
ひとつは、主に住宅の屋根付けなどに多いのですが、発電した電力をその場で消費する自家発電としての使い方です。近年では分譲住宅の屋根に建築段階から太陽光発電システムを組み込んで売りに出す形の不動産会社も増加傾向にあります。これは電柱などとの連結の必要がなく、つまり経済産業省や電力会社との煩わしいやりとりが基本的には必要ないので、直接的な売電収入にはなりませんが、消費する電力の一部を発電によって賄うことができるというメリットがあります。
もうひとつの用途として、産業用に用いられることが多い大規模発電所が挙げられます。この発電所は、多くの場合は発電した電力を電力会社へ売却することで売電収入を得ることを目的としているので、投資家が償却目的に保有するという傾向も見受けられます。 ただし、電力会社へ電力を売却するということは、経済産業省、及び電力会社への申請が必要になってきます。

では、本連載において追っている売電収入を目的とした産業用太陽光発電所を建設するに当たって、経済産業省とどのような手続きを踏めばよいのでしょうか。

これらについて説明する前に、まずはFITFeed-in Tariff)について知っておく必要があります。
FITとは2012年7月1日から施行された「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のことで、当時まだ再生可能エネルギー設備の建設単価が高かった頃、再生可能エネルギーの普及を目的として電力会社が太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電において発電された電力を、一定の価格で買い取るとした制度のことです。
%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-02-13-50-492011年に発生した311において原子力発電所の安全性が問われ、日本の電力自給率について随所から対策を練ることを迫られたことなどが追い風となりました。
以下がFITを施行する経済産業省 資源エネルギー庁のHPです。設備認定取得までの流れもここに詳しく掲載されているので、太陽光発電事業者はこのサイトに頻繁に訪れることになります。
”なっとく!再生可能エネルギー”

それでは、実際に太陽光発電所の建設を想定して流れを追っていきましょう。
記事の項目わけでは、 「 2. 経済産業省で設備認定を取得する。」 と 「 3. 電力会社へ協議を依頼する。」 に順番が存在していますが、これらは一部連動して行っていく必要があるところがあります。

前回の更新で記事にしたように、太陽光発電所建設を予定する土地の農地転用、林地開発許可に目処が立ち、不動産会社との購入の話が進んでいくと、実際に購入を決定する前に、電力会社へ系統(※1)の空きがあるかどうかについて事前協議を行っておく必要があります。


※1 発電設備、送電設備、変電設備、配電設備、需要家設備といった電力の生産から消費までを行う設備全体のことで、太陽光発電に係る事業では「系統に空きがあるか」の情報が重要になってきます。そもそも、その地域に系統の空きがない場合、発電所を建設しても電力会社に売電を請け負ってもらえません。地域によっては設備が密集するなどの影響があり、例えば千葉などではほとんど空きがないような状況です。前回の更新 「1. 発電所を建設する土地を用意する。」 で紹介した土地探しについて、例えば東京電力では系統情報を掲載しているページがあるので、これを参考にしながら土地選定を進めていくことも重要かもしれません。
”東京電力における系統の空き情報”

ここで初めて各所轄の電力会社とコンタクトすることが多いと思いますが、建設する発電所の規模によって申請形式が少し異なります。
太陽光発電所には認定容量(※2)の規模によって区分があり、
認定容量が50kW未満のもの      : 低圧
認定容量が50kW以上2MW未満のもの : 高圧
認定容量が2MW以上のもの      : 特別高圧
のように3つにわかれています。

※2 認定容量とは、経済産業省へ申請するその発電所に認定される発電容量のことで、この認定容量に基づいて低圧、高圧、特別高圧の区分わけが行われます。これとは別に、設備容量という言葉について理解しておく必要があります。設備容量とは、その発電所が実際に持つ発電容量のことで、これがその発電所が持つ発電能力ということになります。image001つまり、認定容量と設備容量は必ずしも一致するものではなく、意図的に一致させないことがあります。その例として、実際の発電能力は高圧の容量でも、認定は低圧として行うという「過積載」という手法があります。つまり、発電所自体は70kWの容量があっても、経済産業省には49kWとして認定する、というものです。これを行うことで、発電しても買い取ってもらえない過発電が生じてしまいますが、その分、発電量のピークに達するまでの時間が短縮されるというメリットがあります。

特別高圧の建設はかなり高次元で密な協議が必要なので、今回の記事では低圧・高圧の発電所に限定して説明していきます。

低圧の太陽光発電所を建設する場合は、経済産業省 資源エネルギー庁のHPから電子申請にて申請をします。
以下のリンクから、登録し、認定を申請を進めていきます。
”低圧太陽光発電所の認定申請”
なお、経済産業省の設備認定の認可が降りるまでの期間ですが、年度末になるに従って時間がかかるようになります。
早ければ1ヶ月、地域と時期によっては半年程度かかる場合もあるようです。時間的余裕をもって計画する必要があります。
また、電子申請の場合は、取得した設備IDから、申請がどの段階まで進んでいるのかを確認することが出来ます。

高圧発電所の場合ですが、書類での申請が必要になります。各所轄の経済産業省で手続きを踏みましょう。
また、設置に係るすべての土地の登記簿謄本(写しでも可)も必要になるなど、低圧の場合よりも煩雑になるので、高圧発電所の設備認定の流れは以下の経済産業省資源エネルギー庁のWebページに記載されている内容を参考にしながら進めてください。
”高圧太陽光発電所の認定申請の流れ”

以上が、経済産業省に設備認定を申請する際の注意点と流れになります。

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今回の更新はここまでとさせていただきます。
次回も引き続き、次の項目である  「3. 電力会社へ協議を依頼する。」 について連載をしていきます。

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